2018年 1月 の投稿一覧

インフルエンザ 処方とお薬手帳

インフルエンザのお話し、最後の第三弾目。(写真は予防のために愛用しているマルチビタミンです。特にビタミンCが予防には不可欠ですね。)

「必ずお薬手帳を持つ、もしくは、薬の写真の紙を保管する」

実例を上げて説明しましょう。
夜間に緊急受診したAさん。
(16歳私立の女子高に通う高校生)
父、弟がインフルエンザで、お母さんと一緒に夜間急病診療所に22:00受診。
インフルエンザの検査、判定は陰性。
ただ、39度を超える熱発、節々の痛み、頭痛等、症状からインフルエンザの初期と判断、インフルエンザのお薬が処方されました。

その6日後、お母さんから夜間急病診療所に電話がありました。
「娘の学校へ治癒証明書を持って行くのだが、近隣の医院が書いてくれない。どうすればいいか。」
この女の子はお薬手帳を持っておらず、薬の写真の紙も、お母さんが捨ててしまっていました。

ポイントは3つ。
1.夜間急病診療所で渡された判定書には「陰性」と書いてあった。
2.「陰性」の判定書を近隣の医院に持って行っても、治癒証明書は出せないケースがある。
3.夜間急病診療所では治癒証明書を出せないケースがある。
※2.3.に関しては各々の医院さん、自治体さんで差はあるでしょう。

近隣の医院さんとしても、陰性の紙だけ持ってきて治癒証明書を出せと言われても困ることは十分に想定できますし、夜間急病診療所は救急対応な上に、毎日診察するお医者さんが違いますから、出せないという事情も理解できますね。

もし、お薬手帳を持っている、もしくは、薬の写真の紙を捨てていなかったら、恐らく治癒証明書が出たハズです。
こんなケースもありますから、お薬手帳はいらない、めんどくさい、というのであれば、せめて日常生活に戻るまでは薬の写真の紙は保管しておきましょう。

インフルエンザ 薬を飲まない選択肢

ワクチンの流通トラブルのツケが出てきたのか、昨日の夜間の当番も凄い人数の患者さんでした。

ところで・・数か月前、大学病院の小児科の医局長の先生とのお話しで、ある話題が出てきました。

「インフルエンザの薬を『使わない』という選択肢」

皆さん、薬を使えばインフルエンザがすぐ治ると思ってらっしゃるかもしれません。

「解熱までの時間が約半日短くなる」

実はこれなんですよね、残念ながら。

ウイルスを「これ以上増やさなくする」だけですから。

特効薬という表現は、実は少し違うのかもしれません。

安いお薬ではないですし、発熱から時間が経ちすぎていますと効果は不十分(ウイルスが増えきっているので)です。

必要ない方も一定数いるのでは?と、先生が仰っていて、私もその通りだと思いました。

「インフルエンザの薬を『使わない』という選択肢」

これも頭の片隅に入れておいていいのではないでしょうか。

※ご高齢の方、小さいお子様、肺炎等の二次感染の危険のあるご病気をお持ちの方等は別ですよ。
「必要な方」ですから。

インフルエンザ 検査の注意点

当薬局でも、急激にインフルエンザの方が増えてきました。

インフルエンザの受診の際のお話をしたいと思います。

夜間救急中、「検査してもらえますか?」というお電話をよく受けます。

この際、「医師の判断によります」と事務さんは返します。

理由があるのです。

検査器具は年々進化しています。

しかし、「発熱してすぐだと、正確な結果が出ない」というのが現状です。

この事から、発熱して受診しても「今検査しても正確な答え出ないので、解熱剤だけ処方しますね」という事になる可能性があります。

受診をする際は、何時位から熱上がったのかメモしとく、あまり早すぎると検査受けれないケースもある、という事を念頭に置いておきましょう。

(熱上がってから半日位経っていれば、早すぎるから断られるという事はないと思います)

次回はお薬の話…

謹賀新年

皆さま、今年も宜しくお願い致します。